ウエディングドレス 大阪のこんな場合
投資されていたものをすぐに換金する必要に迫られ、外貨準備金があっという間に底をつき、とうとうアイスランドは国家破産寸前にまで追い込まれて、IMFに別億ドルの支援を仰ぎました。
日本でも、○年から6大都市の商業地の価格が少しずつ上昇し、都心部にはタワーマンションと呼ばれる高級マンションが次々と建ちました。
日本はそれで○年代から始まる金融危機を脱したともいえるのですが、同時に、アメリカの住宅バブルが日本とも決して無縁ではなかったという証拠なのかもしれません。
アメリカが1995年から築いてきた「マネー集中一括管理システム」が、いずれ崩壊するのではないか、「アメリカ金融帝国」の終わりは近いのではないか。
私がそう思い始めたのは、『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』(日本経済新聞出版社)の執筆をしていた2006年のことでした。
そのときは、アメリカが現在とっている「マネー集中一括管理システム」に限界が近づいていると思っただけで、崩壊の時期についてはまったく予想できませんでした。
終わりがやってくるのは、明日かもしれない、5年後かもしれない。
維持しようと思えば、○年程度は大丈夫ではないかと考えていました。
○年にサブプライムローン問題が拡大するのを見て、こんなに終わりが早くやってくるのかとむしろ驚いたぐらいでした。
この「マネー集中一括管理システム」に限界があると思ったのは、アメリカの投資のあり方が、完全にバブルを前提としたモデルの上で進んでいたからでした。
例えば、アメリカを一つの大きな投資銀行にたとえてみます。
3億人の国民を行員として持つ「アメリカ投資銀行株式会社」は、月間の数字で海外から915億ドルのお金を借り入れて、そのうち615億ドルを行員たちの給料として支払っています(この数字は○年4月から○年6月までの平均値です。
この時期はアメリカの住宅価格が二桁で上昇していた時期に相当します)。
3億人はその給料で飲み食いをし、自動車やガソリンの代金を支払い、高い生活水準を維持します。
この給料は具体的には月間の経常赤字の金額に相当します。
残った300億ドルを外国に投資するわけです。
国際収支の統計は、次の関係式が成り立つよう作成されます。
資本流入額=経常赤字額十資本流出額。
つまり、915億ドル=615億ドル+300億ドルとなります。
高い生活水準を維持しようとすれば、経常赤字額が大きくなり、そのためには、資本流入額をいかに増やすかが問題となるのです。
月間615億ドルも経費がかかるというのは、きわめて高コストな投資銀行ということになります。
大きく借りて、少なくしか海外へ投資することができないので、その海外投資からはコストの3、4倍のリターンを常に上げる必要があります。
アメリカの財務諸表(決算書)でいうと、利率4%で資金調達すると、外国でその3倍の利率○%のリターンを常に上げ続けなければならないという構図です。
海外投資で高いリターンを稼得するには、外国の資産価格が上がり続ける必要があります。
途上国への実物投資だけでは、継続的に○%のリターンを上げることはなかなか困難です。
それよりも高いリターンを得るには、実物投資ではなく金融投資、すなわちキャピタルゲインしか方法はないのです。
しかも、資金調達のコストが4%から6%に上がると、リターンはその3倍の○%にしなければならなくなります。
このように「アメリカ投資銀行株式会社」が高い利回りを求める収益構造は、海外でバブルが起きることが前提になっています。
実際、アメリカ国内ではITバブル、住宅バブルが起き、外国でも同じように資産バブルが起きていました。
このバブルはいずれはじけるはずだと思いました。
というのは、グローバル化が進むと、最終的には収益性はみんな同じ方向に収斂していきます。
アメリカだけが低い調達コストで、外国で高い投資リターンを得るという構図は、そういつまでも続かないはずです。
それが可能だったのは、日本のように常にアメリカの短期国債を買う国があったからだと思います。
○年度だけで日本は、円高進行を阻止するために○兆8000億円の円売り・ドル買い介入を行いました。
○年1月から円売り・ドル買いが継続的に行われ、最後の介入となった○年3月までの間に、日本は○兆2000億円のドル債を購入しました。
こうしたことがなければ、アメリカはサブプライムローン問題が発生するほどまで、住宅バブルを過熱させることはなかったのかもしれません。
こうして「アメリカ金融帝国」のもとで、金融資産は膨張を重ね、実体経済を振り回すほどにまで拡大しました。
世界の預金に株式時価総額や債券発行残高などを加えた金融資産は、実物資産(名目GDP)の3.5倍に達しています。
○年は2.2倍、グローバル化が進む前の○年は1.8倍でした。
経済の常識では、金融経済は実物経済に従属するもので、例えば株価(金融経済)の動向は実物経済の動向によって決められると考えられてきました。
金融資産の急速な膨張により、これが逆転し、金融経済が実物経済を振り回すようになったわけです。
株価の下落に対して、金融政策当局からしばしばファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は問題ないという発言が繰り返されますが、このようにいえるのは、○年以前の世界です。
○年以降になると、金融経済の拡大それ自体が世界の景気をよくし、逆にいまのように金融資産の価格が下落すると、実体経済は不況に陥るのです。
株価の下落がファンダメンタルズを悪化させるのです。
1968年以降、特に○年以降、経済の常識は次々に覆されてきました。
「金融経済は実物経済に従属する」というのもそうですし、「インフレはすべての怪我を癒す」、「貯蓄率が高い国ほど成長率が高い」というのもそうです。
2000年代に入ってからの日本は、デフレ下でも景気が回復していましたし、一方で、インフレに誘導して景気を上向けるために行われたマネーサプライの拡大は、ほとんど効果を発揮しませんでした。
資本の完全移動性が実現したことで、「マネーサプライの増加はインフレを引き起こす」という常識も通用しなくなったのでした。
また、貯蓄率が世界一高い日本は、ご存じのように低成長を続けています。
「大きな物語」は終罵を迎え、さらには○年以降のアメリカ金融帝国の誕生によって、世界経済はすでに大きくルールを変えてしまっているのです。
日本が過去に行ってきた古い経済法則に則った政策は、もはや通用しないでしょう。
その一方で、サブプラィムローン問題の発生とそれに続く世界金融危機は、○年以降にアメリカ金融帝国がつくってきた常識さえも、揺るがしています。
もっとも大きい変化は、強いドルの終わりです。
「R・ショック」後の2008年○月○日のロンドン外国為替市場で円が急騰し、一時1ドル○円○銭を記録しました。
1995年8月以来約○年ぶりの円高・ドル安水準です。
実際には、アメリカには外国への投資が引き揚げられた結果お金が流れ込み、ドルが世界のほとんどの通貨に対して強くなっており、いわば円の独歩高といえる状況です。
アメリカの国債の購入者を見ると、新規国債発行額が年間平均4000億ドル以上になった似年以降、外国人の割合が○%に達しています。
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